マン・キ・バート2.0(第17回) 2020年10月25日放送

国民の皆さん、ナマスカール。今日は「ヴィジャヤ・ダシャミー」、つまり「ダシェラー」のお祭りの日です。この聖なる祭りを迎えるにあたり、謹んで皆さんのご多幸をお祈り申し上げます。ダシェラーは、善が悪に勝利したことを祝うお祭りです。同時に「危機的状況下における「忍耐の勝利」を教えてくれるお祭りでもあります。今、皆さんは非常な自制心と節度をもって日々を過ごし、様々なお祭りを祝っていらっしゃることだろうと思います。その精神があれば、私たちはコロナウイルスとの戦いにおいても、きっと打ち勝つことができます。以前はドゥルガ女神のパンダールには、そのお姿を一目見ようと人々が雪崩を打って押し寄せ、非常な混雑が見られましたが、今年は違いました。これまでは、ダシェラーのイベントが行われる場所には大きな市(いち)が開かれ、かなりの賑わいを見せていましたが、今年はちょっと違う様相を呈しています。ダシェラー祭の大きな魅力の一つ、「ラーマーヤナー」を題材にした野外劇「ラームリーラー」にも、今年は何かしらの制限が課されています。また、例年「ナヴラートリ」の期間中、グジャラート州ではガルバーを踊る男女がお互いに棒を打ち付けあう音が四方に轟いていましたが、今年はこうした大規模な催しは全て取りやめになりました。

 我が国の祭りのシーズンが幕を明け、この先もイード、シャラド・プール二マー、バールミーキ生誕祭、ダンテラス、ディワーリー、バーイ・ドゥジ、チャット・プージャ、グル・ナナク生誕祭など、いくつもの祭りが続きます。けれども、コロナ危機のさ中にある今、我々は大いなる自制心と節度をもって、祭りを執り行なわなければなりません。

 皆さん、お祭りには準備が付きものですね。準備と言えば、買い物です。市場へはいつ行こうか、何を買おうかということが心に浮かびます。特に子供たちにとっては、今度の祭りには何を貰えるんだろうと、ワクワク、心が躍るものです。祭りのうきうきした気持ちは、市場の賑わいに直結するものですが、買い物をする際はどうぞ「Vocal for Local」という、我々の誓いを忘れずにいて下さい。つまり、市場で買い物をするときには、地元産を優先的に購入し、地元の経済を支えて上げて下さい。 

国民の皆さん、お祭りの歓びの中にあっても、「ロックダウン」の日々のことを思い出して下さい。ロックダウンの時期、我々は我々の社会の、あの仲間たちをより身近に感じる機会を得ることができました。彼らの存在がなければ、我々の生活はとても惨めなものとなっていたでしょう。掃除人、ヘルパー、野菜売り、ミルク売り、警備員など。我々の生活における彼らの役割がどれ程重要なものか、我々は身に染みて知ることができました。困難な時に、彼らは我々と共にいました。我々の身近にいました。今、この祭りのときを、この歓びのときを彼らと共有して下さい。皆さんの歓びを彼らにも分けて下さい。家族の一員として、共に祭りを祝って下さい。そうすれば、必ずや喜びはより大きなものとなることでしょう。

皆さん、我々は我が国の勇敢な兵士たちのことも思い出さなければなりません。彼らは、お祭りシーズンのこの時期も国境に踏み止まり、国土を守る業務に就いていらっしゃいます。彼らのことも念頭に置きながら、お祭りを祝って下さい。母なるインドの勇敢な兵士たちに敬意を表し、各家庭で彼らのために灯明を一つ灯しましょう。私は、遥か辺境の地で頑張っている勇敢な兵士たちに「国民は皆あなた方と共にいます。いつもあなた方のために祈っています」と言って上げたいのです。そして、国境での任務のために、ご自身の息子や娘たちを送り出しているご家族の犠牲的精神にも敬意を表したいと思います。また、国のために、ご家族から離れ、お一人で、遠隔の地で、様々なお仕事をなさっている皆さんにも心から感謝の意を表したいと思います。

国民の皆さん、私たちは「Vocal for Local」、つまり地元の経済を発展させるべく、地元のために声を上げています。そのおかげで、国際社会でも我が国のローカル品のファンが増えています。我が国のローカル品の多くは国際競争力を持つ大いなる力を秘めています。例えば「カーディ」です。カーディはずっと「質素で簡素なもの」だと思われて来ました。けれども、今「Eco- friendly fabric」、つまり環境に優しい繊維として認められるようになって来ました。健康の観点から言ってもカーディは「体に優しい繊維」で、独自の「ファッション哲学」を持つ製品としての位置を確立しつつあります。カーディの高まる人気と並行して、世界の各地でカーディが作られ始めるようになりました。メキシコにオハカという場所があります。そのオハカ地域の村々でカーディが織られています。そこで作られた製品は「オハカ・カーディ」として人気を博しています。オハカでカーディが作られるようになった経緯もとても興味深いものです。それは、マーク・ブラウンというメキシコ人の若者がガンジーを描いたある映画を見たのに端を発しています。ブラウンはその映画を見て、いたく感動し、そして影響を受けました。そして、インドに来て、ガンジーのアシュラムを訪ね、そこでガンジーについて更に深く知るようになりました。その結果、ブラウンは「カーディは単なる布ではなく、ある意味、人生哲学そのものなのだ」という認識に辿り着きました。カーディには、それによって農村の人々の経済を支え、自立を促すというガンジーの哲学が織り込まれています。ブラウンはそのことに深く感銘を受けたのです。ブラウンはメキシコに戻って、カーディを作ろうと決心しました。彼はオハカの村人にカーディの作り方を教え、訓練を施しました。そのおかげで、今、「オハカ・カーディ」は、一つのブランドとして名を馳せるに至りました。このプロジェクトのウエブサイトには「The Symbol of Dharma in Motion(ダルマの実践を象徴するもの)」という言葉が書かれています。ウエブサイトにはマーク・ブラウンの興味深いインタビュー記事も載っています。そのインタビューでブラウンは「初めの頃、人々はカーディを疑いの目で見ていました。けれども最終的には人々の興味が高まり、市場に出す準備が整いました」と述べています。また「これはガンジーが夢見た「ラーマ王が支配する理想郷」の話とも関連しています。つまり人々の必要を満たして上げれば、人々はついて来ます」と話しています。

今年のガンジー生誕祭の日、デリーのコンノート・プレースのカーディ・ストアの売り上げは、その日だけで1000万ルピー以上あったことをご存じですか。コロナ危機に見舞われている昨今、カーディのマスクもとても人気があります。国中の様々な場所で自助グループ、その他の機関がカーディでマスクを作っています。ウッタル・プラデーシュ州のスマン・デヴィーさんは、自助グループの仲間の女性たちと一緒にカーディでマスク作りを始めました。徐々に仲間が増え、今では皆で何千枚ものマスクを作っています。このように、我が国のローカル品の美点は、そこにいつも哲学が秘められているということだと思います。

国民の皆さん、我々が自身の「モノ」に誇りを持ったならば、世界の人々もそれに興味を持つようになります。例えば、我が国のスピリチュアリティ、ヨガ、アーユルヴェーダは世界中の人々を魅了しています。また我が国のスポーツやゲームも世界の人々の興味を引き付けています。近年、我が国発祥のアクロバットスポーツ、マラカンブが多くの国々で人気を集めています。アメリカのチンメイ・パタンカルさんとプラギヤ・パタンカルさんが自分の家でマラカンブを教え始めた時、これほどの成功を収めるとは思いもしませんでした。アメリカでは今、沢山のマラカンブ・トレーニングセンターが設立されています。多くのアメリカ人の若者がセンターに繋がりを持ち、マラカンブを習っています。アメリカ以外にドイツ、ポーランド、マレーシアなど、20カ国近い国々でマラカンブ人気が高まりつつあります。既にマラカンブの世界大会も開催されています。それには世界各国の選手が参加しています。我が国にはマラカンブのように、古くから行われ、そして驚くような進化を遂げたスポーツが幾つもあります。そうしたスポーツは我々の心身のバランスを整え、新たな次元へと我々を導いてくれます。もしかしたら、若い世代の皆さんはマラカンブについてあまりご存じないかもしれませんね。是非、インターネットで調べてみて下さい。

皆さん、我が国には色々な種類のマーシャルアーツがあります。私は若い皆さんに、それについて馴染みを得、習って欲しいと思っています。そして、時代に合った形で「改革」も行って欲しいと願っています。人生で挑戦できるものがなければ、優れた個性を持っていても、それを発揮することはできません。ですから、常に挑戦し続けること、それが大切なことです。

「学ぶことで成長する」と言われます。今日は皆さんに、この場を借りて、類まれなパッションを持った、ある方をご紹介したいと思います。その方のパッションは、読むことの喜び、学ぶことの喜びを他の人と共有することです。その方のお名前は、Pon Mariyappanです。Ponさんは、タミル・ナドゥ州のThoothukudiという町に住んでいます。Thoothukudiは、Pearl City、つまり「真珠の町」という別名でも知られています。かつてはPandyan王国の重要な町の一つでした。Thoothukudiに住んでいる我々の友人、Pon Mariyappanさんはヘアカットを職業になさっていて、ご自身のヘアサロンを営んでいます。とても小さなお店ですが、Ponさんはそこで称賛に値するような、他の人にインスピレーションを与えるようなお仕事をなさっています。Ponさんはお店の片隅に小さな図書館を設けました。Ponさんは、お客さんが自分の番が回ってくるのを待つ間に、そこに置かれてある本を読み、それについて何か感想を書いてくれたら、そのお客さんのカット代を安くして上げます。どうでしょう、面白いでしょう!

ではThoothukudiへ行って、Pon Mariyappanさんとお話ししましょう。

モディ首相 :こんにちは、Ponさん。お元気ですか。

Ponさん :こんにちは、モディ首相。

モディ首相 :図書館のアイデアは、どうやってひらめいたの

 ですか。

Ponさん :私は8学年まで学びました。それ以上学ぶこと 

は家庭の事情が許しませんでした。ですから、教育のある人を見ると、いつも自分の中に何かが足りないような気がしていました。その理由で、図書館を作ろうと思ったのです。それによって他の人の役にも立つだろうと考えたのです。

モディ首相 :Ponさんはどんな本がお好きですか。

Ponさん   :私は「ティルックラル」がとても好きです。

モディ首相   :Ponさんとお話できてとても、楽しかったです。 

         これからも頑張って下さい。

Ponさん :こちらこそモディ首相とお話しできて、とても       

  光栄に思っています。

モディ首相 :どうぞ、お幸せに。

Ponさん :どうもありがとうございます。モディ首相。

モディ首相 :どうもありがとう。

 Pon Mariyappanさんとお話をしました。Ponさんはお客さんの髪を整えて上げるのと同時に、ある意味、お客さんの人生をも整える機会も提供しているのです。タミル語の古代詩集「ティルックラル」が今も人気があるということを知ってとても嬉しく思いました。「ティルックラル」については皆さんもお聞きになったことがあるでしょう?今では、インドの全言語に訳されています。機会があったら是非読んでみて下さい。人生をどう生きるか、そのヒントを教えてくれる一冊です。

皆様、インド全土に、知識を広げ計り知れない幸せを得る人が何人か存在することを知ったら、皆さんも幸せになるでしょう。このような人たちは、誰をも勉強する気にさせようと常に考えています。マドゥヤ・プラデーシュ州のシングロリ出身の教師のウシャ・ドゥべーさんは、2輪のスクーターを移動図書館に変えました。彼女は、ある村に毎日その移動図書館で通い、子供たちに教えています。子供達は沢山の本を持ったウシャ・ドゥべーさんの事を「教科書のお姉さん」と呼んでいます。今年の8月には、アルナチャル・プラデーシュ州のニルジュリのラヨ田舎に自助図書館が設置されました。実は、この村のミーナ・グルングさんとデワング・ホサイさんが地域に図書館がなかったことに気付き、資金を出しました。そして、図書館には会員制度がないことに皆さん驚くと思います。誰でも本を2週間借りることが出来ますが、完読後には返却しなければなりません。この図書館は年中無休で24時間開館しています。この図書館の周りの親は、子供達が読書で忙しいことを大変喜んでいます…特に学校等でもオンライン授業が開始された時は尚でした。パンジャーブ州のチャンディガルでは、NGOを運営するサンディープ・クマールさんがミニバンに移動図書館を設置し、貧しい子供たちに無料で本を読む機会を与えています。そして、私は、グジャラート州のバヴ・ナガーで素晴らしい事をしている2つの組織も知っています。そのうちの一つがヴィカス・ヴァルトゥル・トラストです。この団体は、競争率の高い試験を受ける予定の受験生にとって、非常に役立っています。このトラストは1975年から活動しており、140種の雑誌と5000冊の書籍を提供しています。プスタック・パラブも同等の組織です。この図書館では、革新的なプロジェクトで、霊感性関連、アーユルヴェーダ治療やその他も多くの科目にも関連する書籍を含む他の本と一緒に文学書を無料で提供しています。もし他にもこのような取り組みをご存知でしたら、ぜひソーシャルメディアで共有してください。これらの例は、本を読んだり図書館を開いたりすることに限らず、あらゆる分野で、あらゆる階層の人々が社会の発展のために革新的な方法を取り入れている新しいインドの精神を象徴しているといえるでしょう。

聖典のギータにも記載されているように:

Na hi gyanen sadrishyam pavitramih vidyate.

つまり、この世の中には知識ほど神聖たるものはありません。知識を広める人、このような崇高な取り組みをする人、このような偉大な人達を私は心の底から称賛します。

国民の皆さん、後、数日でサーダール・ヴァラーブ・バイ・パテル氏の生誕記念日があり、 10 月 31 日を「国民統一記念日」として祝います。 以前にも、Mann Ki Baatでサルダー・パテルについて細かくお話ししました。これまでも彼の偉大な人格の多面性についてお話してきましたが、彼の思想の深さ、道徳的勇敢さ、政治的天才性、農業分野での深い知識、国民統一への固い決意など、これ程多くの素質を持っている人はかなり少ないでしょう。サルダール・パテルのユーモアのセンスを示唆するものを知っていますか?彼は、王や王族と同時に交流し、尊敬するマハトマ・ガンディーの大衆運動を管理しながら、イギリスと戦っている鉄人の姿を想像してみてください。マハトマ・ガンディーは、サルダール・パテルの軽快なおしゃべりで笑いすぎて胃が痛くなると言っていました。これは一度のみならず、一日に何度か起こるものでした。この話には、我々にとっても教訓があると思います…いかなる困難な状況下でも、ユーモアのセンスを失わない事が、私たちを安心させるだけでなく、問題の解決策を見つけることができるようになる事です。これはまさにサルダール・パテルが行った事でした。

国民の皆さん、サルダール・パテルは国の統一のために生涯を捧げました。彼はインドの大衆を自由運動で統合し、農民の課題を独立することにつなげるのにも努めました。またプリンスリー・ステートと我が国の統合にも尽力しました。彼はインド人全てのの心に「多様性の統一」というマントラを唱えていました。

皆さん、今日、私たちの言動、態度、行動を通して、私たちを結びつける価値観のすべてを、あらゆる瞬間に、私たちは実行に移さなければなりません。そうすれば、国のどの地域に住む市民の心にでも、楽さと帰属意識が、他方の地域に住む市民の心に植え付けられます。私たちの先祖は、何世紀にもわたってこのような努力を絶え間なく続けてきました。例えば、アディ・シャンカラチャリヤ法王はケララ州で生まれ、インドの四方に4つの重要なマサ(mathas)を設立しました… 北はバドリカシュラム、東はプリ、南はスリンゲリ、西はドワールカ。また、彼がスリナガルへ旅行したことをきっかけに、スリナガルにシャンクラチャリヤの丘ができました。

巡礼自体がインドを共通の糸で結びつけるものであり、ジヨチルリンガスとシャクティピタスの連鎖がインドを共通の糸で結んでいます。トリプラからグジャラート、また、ジャンムー・カシミールからタミル・ナードゥに至るまで、私たちの主な巡礼地は、私たちを一つにまとめています。バクティ運動はインド全土で大衆運動となり、献身的なバクティを通して私たちを団結させています。団結の強さを持つこれらの要素は、私たちの日々の生活に同化してきました。そして、遥か北方に位置するインダス川から南インドの生命線となるカヴェリ川まで、わが国の様々な川では儀式の前にお祈りを捧げられます。

我が国では、神聖な信仰のある統一のマントラをあつい信仰を持って唱えながら入浴します。

GangeCheYamuneChaive Godavari Saraswati.

Narmade Sindhu Kaveri Jale asminn Sannidhim Kuru 

同様に、シーク教徒の聖地には「ナンデッド・サヒブ」や「パトナ・サヒブ」のお寺があります。私たちのシーク教のグルたちも彼らの人生と高貴な行動を通して、団結の精神を豊かにしてきました。

前世紀には、我々の国では、憲法という媒体を通して、私たちの間で団結を偽造したババサシェブ・アンベドカール氏のような著名人がいました。

皆さん、 

団結は力、団結は強み。

団結は進歩であり、団結は力付ける。

団結して新たな高位を目指す。

(Unity is Power, Unity is strength, 

Unity is Progress, Unity is Empowerment, 

United we will scale new heights)

しかし、私たちの心に疑惑の種をまき、国を分断しようとする勢力も絶え間なく存在しています。我々の国もこのような悪意には毎回適切な対応をしてきました。我々は創造性と愛をもち、いかなる些細なタスクにも「一つのインド・最高のインド」として美しい色を引き出すために、常に努力しなければなりません!

統一の新しい色を埋めなければならず、そして、全ての市民がそれを埋めなければなりません。この文脈で、私は皆さんにウェブサイト – ekbharat.gov.inを確認することを強くお勧めします。このウェブサイトでは、国家統合のキャンペーンの形で前進する

ために行われた私たちの多くの努力が紹介されています。また、面白いコーナーもあります、「日替わり文」です。このコーナーでは、毎日違う言語での文章の話し方を学ぶことができます。そして、このウェブサイトに貢献することもできます。例えば、各州とその文化には様々な種類の料理があり、これらの料理は穀物と香辛料で構成された地元の特別な食材を使った料理です。そして、「Ek Bharat Shrestha Bharat」のウェブサイトでは、これらの地元の食材の名前と調理方法を公開することができます。

団結と免疫を広めるために、これ以上に良い方法はないでしょう。皆さん、今月31日、私はケバディヤの歴史的な団結の像の周辺で開催される多くのイベントに参加する機会があります…皆さんも、是非これらのイベントに繋がりを持ってください。

国民の皆さん、10月31日には「ヴァルムキ・ジャヤンティ」を祝います。私は、マハリシ・ヴァルミキに敬意を表し、そして、この特別な日に、人々は心からの挨拶をします。マハリシ・ヴァルムキの高尚な理想は、何百万人の人々を鼓舞し、彼らに力を与え続けていくことです。彼は何百万人の貧困層やダリットの人々にとって大きな希望の光であり…彼らの中に希望と信頼を植え付けています。誰でも意志の力があれば、何でも簡単に成し遂げることができると言ってました。この意志の力こそが、多くの若者に非凡なことをする力を与えてくれるのです。

マハリシ・ヴァルミキは前向きな考えを強調し、彼にとっては、奉仕の人間の尊厳が最も重要でした。マハリシ・ヴァルミキの行動、思考、理想は、新しいインドの実現に向けた私たちの決意のためのインスピレーションであり、指針となる力になるではないでしょうか。

ラーマーヤナのような叙事詩を作曲し、後世に導いて下さったマハリシ・ヴァルムキさんには常に心から感謝しています。

10月31日は、私たちのインドの元首相、インディラ・ガンジーさんが亡くなられた日です。謹んで彼女に敬意を表します。

国民の皆さん、昨今の全国の教育面において、カシミールのプルワマが大切な役割を果たしています。今日、インド中の子供たちが行っている宿題やメモの準備などの背後には、プルワマの人々の努力があるのです。カシミール渓谷は、全国の木材ケーシングである鉛筆材の約90%の需要を満たし、その中の大部分がプルワマから来ています。

以前は、我が国も海外から鉛筆製造用の木材を輸入していました。しかし、現在はプルワニで鉛筆製造分野において、自給自足をしています。

この渓谷にあるチャイナーウッドは含水率が高く柔らかさがあり、鉛筆の製造には最適だと言われています。プルワマのオークが“鉛筆の村”として知られていて、そこには、いくつかの鉛筆の製造ユニットがあり、そこに多くの雇用が生まれ、特に女性の雇用は膨大です。

皆さん、パルワマは、ある個人の土地で新たな試みを決意し、リスクを負い、熱心に取り組んできたことが認められたというわけです。そして、その起業家がマンズール・アハマド・アライさんというわけです。

マンズールさんは、以前普通の木こりでした。でも、彼はパルワマの将来の子供たちに貧困の生活をさせんがため、何か新しいことをしたいと思っていました。

そして、ポプラやチャイナ―の木が鉛筆の製造に使われることを知るとすぐ会社を興し彼の起業家精心で、いくつかの有名な鉛筆製造業者にポプラの木箱を供給し始めました。

マンズールさんは、以来、順調に利益を上げ収入を増やしていきました。そして、その利益から鉛筆製造機を購入し、インド国内でも最大の鉛筆製造業者に鉛筆スラットを供給するまでになりました。

こんにち、マンズールさんは、このビジネスで数千万もの収益を得るようになっただけでなく、その地域の200人以上の人々の生活を支える収入源になったのです。

国民の皆さん、ロックダウンの間、国内でも急激にテクノロジーを用いたサービス業が広まり、大小問わず技術系及びロジスティック業の企業が大変活躍しました。その中で、ジャルカンドの女性たちがあることを成し遂げました。

その女性たちは、農家の作物を直接消費者の家庭へと配達サービスをはじめました。彼女たちは、野菜や果物の配達サービスを受ける顧客に”アジヴィカファーム・フレッシュ“というアプリを作ってもらいました。それによって、農民は適正価格を保証され、また顧客にも新鮮な農産物を届けることができるようになりました。

この”アジヴィカファーム・フレッシュ“というアプリのアイディアは、現地では大変人気となり、ロックダウン中は500万ルピー相当の取引が行われたということです。

みなさん、このような農業界での可能性に, 多くの若者たちが従事するようにもなりました。 例えば、マドゥヤプラデーシュのバルワニのアトゥル・パティダルさんもこのようなデジタル媒体を使用して彼の地域の4千人の農家の方々を消費者とつなぎました。. 

アトゥル・パティダルさんの“Eプラットフォームカード”を使用して、肥料や種子類、農薬や殺菌剤などの農業に欠かせない必需品も宅配してもらうことで簡単に購入することができるようになりました。また、彼のデジタルプラットフォームは、現代の農業機器の借用もできるのです。

 

そして、ロックダウン中においても、これを通じて種子や、綿、野菜など何千ものパケットが農家の自宅まで配達されました。アトゥルさんとそのチームは、今、農家の方々にテクノロジーのノウハウを伝え、またオンラインでの支払いや調達方法を教えています。

 

みなさん、私は、最近のマハラシュトラ州での ある一つの出来事に気を引かれました。ある農産物会社がトウモロコシを直接トウモロコシ生産者から調達したという話です。この時、その会社は通常価格の支払いのみでなく、差額料金の還元払いをしたというのです。それは、農民にとっては思いがけない喜びになりました。

 

その会社に理由を聞くと、インド政府による新しい農業に関する特定の法律規定が改訂され、どの農家もインド国内のどこへでも自由に価格を決め販売することができるようになったことによるものだと答えました。

従って、その会社は、余分に受けた収益分を農家の人々に還元しようと思いついたのでした。農民は、その権利があるとみなしその還元を行ったということです。

 

国民の皆さん、今日のマンキバートでは、我が国とその人々、そして私たちの伝統の側面から生み出た素晴らしいお話を皆さんに伝える機会を持つことができました。我が国は才能のある人々の宝庫です。もし、皆さんもこのような才能を持つ人々について知っていたなら、話したり、書いたり、是非彼らの功績を共有して頂きたいと思います。

お祭りの季節です。皆さんと皆さんのご家族に改めてお祝いの言葉を申し上げます。しかし、みなさん、祭日中にも覚えておいてほしいことがあります。マスクをして、頻繁に手を洗い、そして2メートルの距離を確保することを忘れないでください。

では皆さん、来月のマンキバートで、またお話ししましょう。

ありがとうございました。